2024/07/10

木谷原橋

平瀬ダムのダム湖を望む一角に、赤い橋のモニュメントが展示されています。
これは、平瀬ダムに沈んだ集落に架かっていた、木谷原橋の一部を移設したものです。

赤いアーチが印象的な木谷原橋は、上弦と下弦がそれぞれ弓(ボウ)と弦(ストリング)のような形状であることから、ボウストリングトラスと呼ばれる構造形式です。1890年代に70連ほど輸入されたドイツのハーコート社製ひとつで、この形状は現在ではほとんど採用されていません。
集落には1952年に移設されました。
老朽化が激しく、保存、移設が難しいことからダムの貯水を機会に撤去されましたが、日本に数橋しか残っていない貴重な橋であること、集落のシンボルであったことが考慮され、モニュメントとして残されることになりました。

「平瀬ダム記念モニュメント」石碑より引用

かつての木谷原橋の様子です。遠くからもよく目立つフォルムです。