猿飛の石庭

株式会社舞田興業 株式会社舞田興業

錦町だより2021/12/10

猿飛の石庭

平瀬ダム上流に位置する猿飛の石庭は、錦川と木谷川の合流地点から約500m続く景勝地で、永い年月をかけて水流に削られた岩肌が、庭園のように見えることからその名がつけられました。
この辺りは川筋が大きく弧を描いているため比較的流れが穏やかで、集落の子供たちの格好の遊び場になっていたそうです。

残念ながら、現在はダム工事のため立ち入り禁止となっていますので、中に入ることはできません。
この360度画像は木谷川から100mほど下流の地点で撮影したものです。まるで切り出した石を階段状に積み上げているようですが、これは全て一枚の岩でできています。

なお、猿渡橋から遠景を望めます。


錦町だより2021/11/30

トロッコ沿線に続く桜並木

錦町が位置する岩国北部は、さくら並木がいたるところにあり、さくらが咲く時期になると、公園や道路沿いが桜色に染め上がります。
我が錦町も例外ではありません。町内に花見スポットはいくつかありますが、中でも圧巻なのが、トロッコ列車、とことこトレインの終点、早津峡温泉駅手前の路線上にある、全長700m以上にもなるサクラのトンネルです。
路線は国道434号線と並行していますので、ドライブでも楽しめますが、とことこトレインに乗って、サクラの中を通り抜ける風情も是非味わってみてください。
とことこトレインの出発地点、錦町駅とJR岩国駅を結ぶ錦川清流線沿線も、花見スポット満載で、この時期は花見を楽しむお客様で大変賑わいます。

動画は国道434号線から撮影したサクラのトンネルです。西橋からスタートして約1分のドライブを、早送りで紹介します。

場  所 : 山口県岩国市錦町深川
アクセス : 岩国そうづきょう温泉 錦パレスより車で約1分の県道434号線沿い。

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錦町だより2021/11/17

姫石

錦町に残る平家の落人伝説のひとつ、「朝狩姫と清次郎の恋物語」の舞台となった岩です。
源氏の武将の娘であった朝狩姫は、源氏追討に備えた人質として捕らえられ、この地に留め置かれていました。肉親とふるさとから離された寂しさを紛らわせてくれたのが、美しい木谷峡の景色だったと言われています。
特に姫岩は姫のお気に入りの場所で、見ごろの秋には、毎日のようにこの石の上で寛いでいたそうです。

ある日、たまたま通りかかった清次郎という村の若者と恋に落ちます。
身分制度の厳しい時代に添い遂げることは困難だと思い悩んだ二人は心中を決意し、この岩の上で最後の祈りをささげました。その時、真っ赤なモミジを舞い上げる一陣の風が吹き、現れた年老いた武人が周囲の人々を説得、無事二人を結びつけることに成功しました。二人は生涯この地で幸せに暮らしたと伝わっています。
姫岩は、幸せを呼び起こす岩でもあるのです。

別名「もみじ峡」と言われるだけあって、秋の木谷峡は見ごたえがあります。
こちらで紹介している、宮もみじも木谷峡の名物のひとつ。紅葉時期はもちろんですが、深緑と木谷川のせせらぎが涼しげな夏もおすすめです。

場  所 : 山口県岩国市錦町広瀬
アクセス : 県道361号線沿い。国道434号線分岐点より車で約5分

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錦町だより2021/11/17

左近桜

錦町向畑の左近桜は平家の武士、廣實左近(ひろざねさこん)が植えたと伝わります。
周囲は約6m、樹高は19mと言われます。岩国市の天然記念物に指定されています。
向畑地区は平家の郷と言われ、古くから「廣實申し」と呼ばれる7年に一度行われる、一晩中飯を食べるという奇妙なお祭りが伝わります。

場  所 : 山口県岩国市錦町向畑
アクセス : 国道434号線、大和田トンネルと平瀬トンネルの中ほどにある側道に入ってください。離合はかなり困難です。錦町中心部から車で約20分

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錦町だより2021/11/15

平瀬ダム

弊社でも関係工事を担当している平瀬ダムは、 令和5年度の完成を予定している、高さ73mの重力式コンクリートダムです。
古くから台風による洪水被害に何度も見舞われている錦川流域ですが、一方で、近年は渇水に悩まされることも多くなっています。平瀬ダムは、そうした地域の治水対策、そして、発電などを目的に建設されました。

周囲は美しい自然と貴重な河川生物が生息する場所で、このダムの完成により水辺の環境保全も調整可能になりますが、貯水により集落の暮らしが失われることも事実です。
その中のひとつ、赤いアーチが印象的な 木谷原橋 を紹介します。

平瀬ダムの下流に架かる木谷原橋は、130年前に輸入されたドイツ製のボーストリング・トラスで、この場所には1952年に移設されました。近代土木遺産に指定されています。
日本に数橋しか残っていない貴重な橋ですが、老朽化が激しく、保存、移設が難しいことからダムの貯水開始前の撤去が予定されています。

木谷原橋の遠景です。

場  所 : 山口県岩国市錦町広瀬
アクセス : 錦川沿い錦町中心部より車で約10分

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錦町だより2021/11/15

向峠(むかたお) ~河川争奪~

河川争奪とは二つの川が水を奪い合うということですが、古代には錦町の北部寂地山系の水は高津川を経由して益田市に流れていました。
それが30000年前に起きたといわれる地殻変動で、本流は現在の「宇佐の大滝」付近から宇佐郷へ、さらに向峠で深谷川が高津川を横切る形で宇佐郷へ流れ、現在では寂地山系の水は錦川に吸収され岩国市に流れています。

動画の左側が錦町向峠、右側が島根県吉賀町田野原になります。
こうして空から見ると、現在田んぼが拡がっているエリアが、かつて川底だったこと。そのまっすぐな土地を深谷川が深くえぐり取っている様子がよくわかります。

場  所 : 山口県岩国市錦町宇佐郷
アクセス : 宇佐川と深谷川の合流点は国道434号線と六日市錦線の合流地点辺りです。

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錦町だより2021/11/08

宮もみじ

宮モミジは近くの香椎神社の御神木と言われ、根本周囲約5m、樹高約15mの巨木で、市の天然記念物に指定されています。
「もみじ峡」の別名を持つ木谷峡のシンボルとして、紅葉の時期には多くの人が訪れます。

場  所 : 山口県岩国市錦町広瀬
アクセス : 県道361号線沿い。国道434号線分岐点より車で約5分。道幅が狭いので離合は困難です。

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